甲陽園のすまい

 
-Before(1期工事完了時)
マンションのリフォームを2期にわたって行いました。
1期では、洋室・和室の間の壁を解体してワンフロアにまとめ、樹脂フロアーだった床材を木質フローリングに張り替えました。 2期では、廊下との出入り口・押入の障子戸を引き戸と折戸の組合わせに更新しました。扉の面材は、もともとすまいに置かれていた家具にも使われているチェリー材から選することで、既存枠や生活空間と違和感なく馴染むように考えています。 使われていなかった押入の天袋部分は解体し、障子を外してアンティークガラスを嵌め込むことで、内部に新しく仕込んだ間接照明の光が美しく室側に拡散します。ガラス枠は、マンション建設当初から各所で使われていたアールを使ったディティールを参考にしてデザインしました。
壁・天井や設備は既存のままで、手を加えたのは床と一部の内部建具のみという部分的な改修工事ですが、予算に合わせて素材や色、形状を工夫することで印象を刷新できるよう計画しました。